詩人・稲尾教彦のこと

稲尾教彦(いなお のりひこ)- 詩人・美呆店主

1980年長崎県生まれ。高校時より演劇に 親しみ劇作を専門に学ぶ。東京在住時、体を壊し、以後、詩作と菓子作りを始め、自然食、環境問題に関心をもつ。奈良県に移り自然農を川口由一氏に学ぶ。自 作の童話をもとに「食といのちのつながり」をテーマにした「美呆展」を東京板橋区一帯で開催し、多くの作家と、芸術と対話による交流をする。長崎に6年間住み自主保育などの実践したのち、現在は北海道伊達市ひびきの村にて、自然農・バイオダイナミック農法の実践、言語造形による演劇指導、薪を使った暮らしをし、アントロポゾフィー人智学等の学びを大切に暮らしている。主な作品に、詩集「涙の歌」「森から帰ってきた」「雨、その慈しみの中で」「夕立と群青」(私家版)。

詩集

詩集「涙の歌」

稲尾教彦が23歳~24歳の頃に書き留めた作品群。
作品は、ほぼ制作順に並んでいます。
稲尾は大学卒業後、東京での生活で肺を壊し、息を引きとりかけるという体験の後、時おり、日常のなかで瞑想状態をさまよいます。
そのとき、生と死の溝を少しずつ埋める天啓のようなもの、わきあがる歓喜(涙)と降りてくることばを受け取ります。それは同時に。
草木の語るようなことば、ときには吹きすさぶ心象の風景、ときにはユーモアと温かみのあることば、つきささるようなことば…。
詩の生まれる瞬間にだけ、何のために生まれてきたのか、という問いに存在がこたえることができた――。
稲尾教彦の詩の原点であり、美呆の活動のすべての源となるものがここに収められています。

 

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詩集「涙の歌」 2500円
(別途送料300円かかります)

詩の朗読

朗読とピアノの共演ライブより
朗読とピアノの共演ライブより

夜、テレビもラジオもなかった昔、家族は暖炉や火の前に集まって、
お話を聞いたり、詩を語ったりして時を過ごしていたそうです。
そうした時間は、親密で、深まる時間が確かに感じられたのだろうと思います。
昔はそうして、走りすぎた魂を鎮めていたのではないかと思うのです。

朗読会をしたいと思ったのは、そうした親密な時をすごしたいと思ったからでした。
あわただしい日々の日常で、誰かが話す言葉を、ただ静かに聴くという時間は、
なかなかありません。
このことは、じつは、大変問題なのだとわたしは思っています。
それは、話す方も、聴く方も、という意味です。

ひとは、本来の姿に立ち返るとき、一本の樹になるのだと、わたしは想像します。
樹はただ静かに立ち、生き、聴いています。
樹のように聴くとき、話す人は、呼吸が深くなって、自然とこころがほぐれ、
本当の内なることばを話す(響かせる)ことができるのではないかと思っています。
また、そうして樹のように聴く人がいるから、ひとは、自分自身を取り戻せるのだと。
それは、話す人も、聴く人も、です。
私たちは世の中が混乱しているように思いがちですが、本当は、
自分自身が混乱しているのではないかと、わたしは思うのです。

樹のように聴き、樹のような中心をもった自分自身に立ち返る場。
そうした感覚を、朗読会の中で、お互いに作り出すことができればと思います。

歌の作詞


「地球(ほし)のこもりうた」
作曲:重松壮一郎 /作詞:稲尾教彦
ピアノ:重松壮一郎/歌:ほかおななこ

 

2013年4月6日(土)富右ェ門窯(佐賀・有田)にて開催された「ひかりのほうへ〜­富右ェ門窯の過去・現在・未来」より


菓子美呆 かしみほう

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