一日  

 

 

 

朝の静けさ、露のはじける白さ、その透明さの中の

青み

珈琲の湯気、やがて響く足音

 

昼間、おだやかな 手と声

笑うこと、そして話すこと、

ありきたりでなく、うつくしさを共にしたいと

どこかで、念じ、

ながら…

 

星に綴じられる宵闇、そして桃色に

明るむ、空

また鳥の声に包まれる朝が来て、一日がはじまる

 

今日もおだやかに、風が吹きますように…

 

  

(稲尾教彦詩集「夕立と群青」より)

 

 

 

 

 

 

ー詩の好きな、不思議な家族が住んでいるー

 

 

ひげボーボーの父さんは

草ボーボーの畑に立って

いつもボーっと詩を考えている。

息子も娘も 詩を書くことと

父さんの作るお菓子が大好き。

 

父さん曰く、お菓子は捧げ物だという。

星からいただいたものを、真心を添えて贈る捧げ物。
目に見えるものの中に、目に見えないものを添えられるときに

捧げ物になるという。そこには力があるという。

 

父さん曰く、世界には詩が沈んでいるという。

それは耳には聴こえない声として沈んでいるという。

その、耳には聴こえない声を聴くとき、

人の心は火の玉のように熱く燃え上がり、静かになり、力になる。

父さんはそれを語りたいと思った。

ことばを語る芸術は、言語造形といった。

 

 

 

美呆

草雨文舎

 mihou / soubun-sha 

 菓子    ことば

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